これぞ夏休み。廃村に泊まろう。

あれは2014年の夏のこと。

夏っぽいことしたーい。遊びたーいと心の中で喚き散らしていた時、心にズキュンと来るワードを耳にした。

「長野県で、廃村に泊まれるらしいよ」

廃村!!なんて素敵な響きなの。しかも泊まれるの?なにそれすごい。

やりたいことは、すぐやりたい。何よりめっちゃ遊びたい。仕事している場合じゃねぇ。教えて、グーグル先生!!もう、すぐ調べた。検索にひっかかったのは、長野県大平宿。そこまで情報も出てこなかったんだけど、友達誘って、行ってみた。

 

メンバー構成が異常

まず、いつもの女友達Aを誘う。即答でオッケー。

でも、廃村に女だけで泊まるってどうなの?という疑問が首をもたげる。自身の心配はいらないが、友達は可愛いのである。不安である。

過去より我々は常識のある遊び人を自負していた。危険なことはしない、行かない、自己責任。街灯もなければ、携帯電話も圏外らしい。男性がいた方が良くはないだろうか。何もせずとも、居てくれるだけで防犯対策にもってこい。なので、言った。友達に。

「彼氏、来てくんないかな。誘ってよ」

彼氏、ノリノリで来てくれるってよ!!もう一人の女友達Bにも声かけて、その子も彼氏同伴で来ることになった。私は彼氏方とは特別仲良しなわけではなかったが、ある程度知っている仲ではあった。現在彼らは、友人達の旦那へと昇格している。

そんなわけで、カップル2組+私1人という、周りから見たら涙を誘う構成で行ってきた。

まあ、でも、私自身は廃村に泊まれることで頭がいっぱいだったし、楽しかったんですけどね。やっぱどこかオカシイのかもね。この話を周りにすると、ガチで引かれる。

長野県飯田市にある大平宿。泊まれる廃村は、そこにある。

申し込み方法と料金

4年前と今では管理団体が違うのですが、申込方法や料金は変わってない様子。

南信州観光公社

詳細を知りたい方は、上記サイトの、パンフコーナーに進み、大平宿保存協力資料のpdfファイルを開けば、色々書いてありますよ!

宿泊料金は昔も今もお値段変わらず、1人2300円で、大人2名からです。屋根のあるキャンプだと考えておけば相違ない。古民家ですが、トイレはちゃんと水洗で電気も通ってました。

アクセスは車が必須

当時、私はまだペーパードライバーを抜け出そうとしている時で、いきなりの遠出は自殺行為であった。総勢5名で各自の荷物ありでは、実家の車で行くにしても、キャパオーバー。

私以外は、都内住みで車保持者なんていないので、まずは新宿から飯田市まで高速バスで行き、そこからレンタカーを借りて、大平宿を目指すことで一致した。途中、食材を買い込みながら、頑張って山道を運転。

山奥に、そこはあった。

マジで廃村。

 

意外にも、利用者多数

自分達だけかもーとか思っていたけれど、そこはやはり夏休み。

とっても涼しい避暑地ですから、何組か他にもお客さんはいました。肝試しにもってこいな環境な割には、うぇいうぇいな若者達は見なかったな。割りと年齢層高めのグループか、ファミリー利用が多い印象でした。

学校も、神社もある。

日が暮れる前に囲炉裏に火を起こしたり、色々しなきゃいけないことあるんだけど、まずは探検。

たぶん、今も体験学習とかに使ってるのかな。手入れがされているであろう、学校の校舎等も残っていました。荒れ放題だけど、しめ縄だけは超最近っぽい神社とか、人の介入が見られるポイントが随所にあるので、廃村とはいえヤバイ感じはゼロでした。

 

古民家に泊まる、夏の夜

冷蔵庫はありませんので、天然式です。

食材と飲み物は家の近くに小川があるので、浸しておきました。

宿泊した古民家には、それぞれお名前がついていて、ふかみ荘に泊まりました。かつては、ふかみさん宅だったのでしょう。

立派で、だいぶ広いですが、けっこう汚れてもいますので、まずはお掃除しましょう。

奥には畳の部屋があって、そこに各自持ってきた寝袋を並べて寝ました。施設としては、釜戸、囲炉裏、水道、薪炊きお風呂、水洗トイレ、居室という感じです。

 

囲炉裏を使ったり、釜戸でお米を炊いたり、薪でお風呂を炊いた経験なんて、みんな無い。スマホも圏外でグーグル先生に教えを乞うこともできません。ゼロから試行錯誤です。だけど、そういうのけっこう良かったです。

便利な生活大好き。昔の人はすごかった。日常をこなしていくことが、大きな仕事だったんですね。囲炉裏を囲み、談笑しながら夜は更けていった。

 

ユニークな非日常体験がしたいなら、オススメ

この場所で楽しく過ごすには、チームワークが必要です。

仲間と、家族と、一緒に作る思い出はプライスレス。かかる費用も低コスト。夏の思い出に最適。

私もまた行きたいなー。